こんな方におすすめ
- FX自動売買でEAを使っている中で、相場状況に合わせて「売り(SELL)だけ」「買い(BUY)だけ」などカスタマイズしたい方
- Robo-Destroy Finalなどカスタマイズ性の高いEAで「売り(SELL)」と「買い(BUY)」で設定内容を変えたい方
- 指標発表や強いトレンド発生時などご自身の相場分析をもとにEAの片側のエントリーを制限したい方
FX自動売買用のEAは世の中にたくさんありますが、なかなか自分の理想に近いトレードをしてくれるものとなると見つけるのは難しいものです。
今使っているEAは気に入っているけれど、「EURUSDは上昇トレンドが強いから売りのトレードだけを止めたいな」「使っているEAは気に入っているけど、売りと買いのパラメータを変えて使いたいな」など考えたことがある方にとって便利なのが、今日紹介するEAのトレードを「買いだけ」「売りだけ」しかエントリーさせなくする設定です。
それでは早速どのような設定をMT4で行えばいいのか見ていきましょう。
MT4のエキスパートアドバイザから「買いだけ(BUY)」「売りだけ(SELL)」の設定が可能
この記事をご覧いただいている方は、すでにFX自動売買用のEAをMT4に入れている状況かと思いますので、EAをMT4に設定する方法詳細を確認したい方は以下の記事をチェックしてください。
「買いだけ(BUY)」「売りだけ(SELL)」の設定は、EAを動かしているチャートごとに設定することが可能です。
すでにEAを動かしているMT4上のチャートがあることを前提に流れを紹介します。
step
1エキスパートアドバイザの設定を開く
MT4上のチャートを右クリック>エキスパートアドバイザ>設定をクリックします。
step
2「全般」タブ>コモン>ポジションの設定を変更する
すでにEAをご利用の方の場合、以下のようなエキスパートアドバイザ設定ウィンドウが表示されます。
上図のコモン>ポジションの値を変更します。初期設定は、「Long & Short(買い、売りどちらもポジションを持つ)」になっているはずです。
自分が設定したいものにプルダウンから設定して、右下のOKをクリックすれば設定変更完了です。
コモン>ポジションの3つの設定
- Long & Short:EAの買い、売りどちらもポジションを持つ設定
- Only Long:EAに買いポジションだけを許可する設定
- Only Short:EAに売りポジションだけを許可する設定
(応用編)EAを「買いだけ(Only Long)」「売りだけ(Only Short)」で使いたい場面例
こういった場面は、EAを使ってFX自動売買をしているFXトレーダーの皆さん個々で変わってきます。
EA製作者さんが提供しているEAの初期仕様はそれぞれの思いや想定通りになっていますので、利用する場合はそのEAをある程度理解する必要があります。
逆に、売りと買いのパラメータをEA内部で細かく設定しているようなEAはそのまま使ったほうが良い場合もあります。
今回は、初期設定は売りと買いのエントリー条件が同じFX研究所のRobo-Destroy-finalを例にして紹介します。
Robo-Destroy-finalは逆張りロジックでパラメータを色々設定できるEAデス。マーチンゲール機能ON/OFFや全決済機能等もついているので爆発力がある自分専用EAにもデキマス。
(その1)自分でチャート分析をして相場の方向感を感じてEAのエントリーも買いだけ(売りだけ)に制限をかけたい場合
例えば、日足チャートなどでこの先しばらくは上昇トレンドが続きそうだから、USDJPYの5分足でのEAトレードはしばらく「買いだけ(Only Long)」に制限しようかな。というケース。
エキスパートアドバイザ設定は以下のように設定してOKボタンで反映します。
(その2)同じEAを同じ通貨ペアで売りと買いの設定を変更して稼働したい場合
このあたりはEAでのFX自動売買上級者向けと言えますが、同じEAで売りと買いのエントリー条件を変えることも可能です。
1つ目のケースと同様、USDJPYの5分足でのEAを稼働したい場合。USDJPYが上昇トレンドになりそうだから売りのトレードを減らしたいけど、無くしたくはない。といった際などに使うことができます。
step
1USDJPY5分足のチャートを2つ開き、それぞれにEAを入れる
以下のようにチャートを開き、それぞれのチャートにEAを入れます。
左側を買いだけ専用、右側を売りだけ専用とします。
以下のように、それぞれのチャートのエキスパートアドバイザ>設定>全般の設定を変更して保存します。
- 買い専用:Only Long
- 売り専用:Only Short
step
2買い専用のエントリー条件は初期設定、売り専用のエントリー条件を厳しく設定
買いトレードは初期設定のまま、売りトレードはちょっとやそっとではエントリーしないように条件を厳しく設定します。
売り専用のEAパラメータのRSI売られすぎラインを30→25に変更、RSI買われすぎラインを70→75に変更します。
RSIやボリンジャーバンドなどを変更した時の効果については以下の記事で詳細をチャート画像やエントリーポイントと合わせて紹介しています。
step
3売り専用のマジックナンバーを他のEAと被らない数字に変更
Exy-2 Robo-Destroy-finalで、マーチンゲール機能・全利確・全決済機能を利用する場合、MT4のプログラム側で「口座の余剰証拠金」「EAのマジックナンバー」「動かしている通貨ペア」等を参照して動作します。
今回のように、売り専用と買い専用で分けて動かしたい場合はそれぞれ単独で動作させたいところですので、EAのマジックナンバーを変更します。
マジックナンバーは同じ口座内で他に動かしているEAと被らない数字に設定すれば大丈夫です。
step
3EAを稼働してFX自動売買を実施
step
4相場の状況が変わったらパラメータの見直しをする
この手のEAの設定を自身で変える場合は、相場状況を定期的に分析したりしてEAのパラメータを見直していく必要があります。
MT4のEAで「買いだけ」「売りだけ」で自動売買する為の設定方法 まとめ
FX自動売買EAを「買いだけ」「売りだけ」で稼働させるためのMT4設定方法について紹介しました。
FX自動売買EAを「買いだけ」「売りだけ」で稼働させるためのMT4設定方法まとめ
- 「買いだけ(BUY)」「売りだけ(SELL)」の設定はMT4>エキスパートアドバイザ>設定から変更できる
- 応用編として、同じEAを売りと買いで別々の条件で設定ができる
- 自分で買いだけ・売りだけに設定するのは簡単だが、その根拠付けは相場分析など判断が必要なので注意
この機能がついていないだけで他は言うことがないのに・・・というEAも世の中ありますので、そういった方の参考になればと思います。
本ブログでは、FXのトレードで活用できる自動売買EAや、トレンド判断の補助として利用可能なカスタムインジケーター、Excelやスマホでも利用できる収支表、LINEで矢印のシグナルをお知らせするツールなど、無料で公開しています。
気に入ったものがあれば、是非活用してください。