こんな方におすすめ
- 使おうとしているFX自動売買用EAの通貨ペア・時間足を変えようと思っている方
- EAに時間足、通貨ペアの指定や推奨がされている理由を知りたい方
全てではありませんが、世の中に出回っている大抵のFX用自動売買ツールやEAには、推奨されている「通貨ペア」と「時間足」があります。
では、具体的にどうして推奨されている「通貨ペア」と「時間足」でしか使えないのか説明します。
推奨通貨ペアでしか利用できない理由
大きく分けると以下の2点が理由です。
通貨ペアごとに値動きや特徴が違う
すでにFXで取引をしたことがある方はご存知かもしれませんが、通貨ペアによって値動きやクセのような特徴があります。
例えば、以下のチャートは2021年1月から4月までのUSDJPY、GBPJPYの日足チャートの比較です。
比較がしやすいように、クロス円(円関係の通貨ペア)にしましたが、約1年3ヶ月の間でドル円とポンド円の値動き幅が違うことがわかります。
EA開発者は。「値動きの幅」「レンジの幅」「トレンド時の値動きのクセ」「過去のチャート情報」など、EAを開発する際は様々なデータによって通貨ペアの特徴を元に、その通貨ペアに合ったロジックを組むことがほとんどです。
つまり、推奨通貨ペア以外だと作成したロジックとマッチしない為、期待していたような取引をしてくれない=利益を出すことが難しいとなります。
[st-kaiwa3r r]それって、水泳のクロールオリンピック代表選手が、陸上の短距離走の大会に出るみたいな感じ??[/st-kaiwa3]
レンジ相場での逆張りを得意とするようなドル円やユーロドルなどが推奨の逆張り型のEAは、値動きが大きく一方的なトレンドができたら止まらないポンド円などには不向きなどです。
また、あまり値動きがない通貨ペアではトレード自体がされないなど、EAの特徴によっても状況が変わってきます。
EAの中では、パラメータをカスタマイズできるものもありますが、一般的にはいずれかの通貨ペアに合わせて自動売買のロジックを作り込んでいるものが多いです。
とはいえ、EAに組み込まれているロジック次第では、推奨通貨ペアをしなくてもある程度の利益が見込めるものもあります。
しかし、次の理由により利益を出すのが難しいケースが出てきます。
スプレッド(売値と買値の価格差)が違う
もう1つ、大きく影響を受けるのがスプレッドです。
こちらは海外FX業者の中で人気の高いXM tradingスタンダード口座のスプレッドです。
日本時間15時頃のデータで、左のドル円が15(1.5pips)、右のポンド円が41(4.1pips)になっています。※スプレッドは相場の動きによって変動します。
スプレッド差が大きければ大きいほど、トレーダーにとっては不利になってしまう関係がある為、そもそもスプレッドがある一定以上である場合はエントリーしないなど、安全装置的な機能をもたせているEAがあります。
特にEAに組み込まれているロジックの利確幅、損切り幅が狭いスキャルピングタイプのEAなどは注意です。
最初から不利な位置でトレードがスタートする為、スプレッドが広ければ広いほど、利確と損切りの幅が狭いと影響があり勝率が下がってしまいます。
ドル円やユーロドルなら利確されていたのに・・・。などの状況が発生してしまうわけです。
EAは24時間動かしっぱなしでトレードをすること、スキャルピングの場合はトレード回数も大きくなるので、適切に動かさないと損失が続く展開になる可能性が上がります。
ドル円、ユーロドルなどは世界中で取引されている流動金額が大きい為、スプレッドは狭くなっていますが、ポンド円やトルコリラなど変動が大きい通貨ペアでは厳しい展開になります。
ナンピン・マーチンゲールタイプなどは含み損を持っていた事で、それ以降のトレードタイミングが代わり最終的に良い結果になるケースもEAの特性によっては出てくるケースもあるので一概になんともいえない部分もあります。
また、スプレッドの広いGBPJPYの値動きに特化したEAなども存在するため、EAの特性・各通貨ペアの特性を理解して自動売買を行う必要があるということですね。
推奨時間足でしか利用できない理由
ここまで紹介してきた通貨ペア以外に、EAを稼働する時間足もEAの成績と大きく関わってきます。
例えば、「ローソク足が切り替わったらエントリー」「移動平均線をベースに1時間足のトレンドに沿ってエントリー」など、やや長期的な目線でトレードするEAの場合。
1分足や5分足ではやたらたくさんエントリーをしてしまう。その上損切り・利確までの幅が広すぎてうまく行かない。などの事象が発生してしまいます。
FXトレーダーと同じく、EAにもスキャルピング、デイトレ、スイングなどそれぞれ得意分野がありますので、推奨されている時間足以外での稼働は止めておきましょう。
それぞれのトレードスタイルについてはこちらの記事でも紹介しています。
まとめ
EAで自動売買を始める際に、推奨の「通貨ペア」「時間足」があるのはなんで?という疑問を感じるFXトレーダーの方も多いようだったので、EAを作成する側の目線から記事を書いてみました。
自動売買で利用するEAが推奨された通貨ペアや時間足でしか使えない理由 まとめ
- 推奨通貨ペアでしか利用できない理由は、通貨ペアごとに値動きや特徴が違うため
- 通貨ペアによりスプレッドが変わる。特にスキャルピング型のEAは注意が必要
- 推奨時間足でしか利用できない理由は、EAを動かしている時間足のデータを元にロジックを作り込んでいるEAが多いため
EAの特性を理解して、推奨通貨ペア・時間足以外でも動く方法を探したりするのも1つの面白みではありますが、その際は今回の記事を思い出してもらえるといいと思います。
FX研究所だけでなく、自動売買で利用できるEAはいろいろなところで入手することが可能ですので、自分にあったEAを探してみてください。
FX研究所内の以下のRobo-Destroy-finalは、自分オリジナルとして複数の時間足、通貨ペアに合わせた取引が可能になるEAです。
デモで利用することも可能ですので、よければお試しください。