


こんな方におすすめ
- 損失リスクを最小限に抑えたい裁量トレーダー
- 利益確保の自動化をしたい方
- MT4の手動建値移動に手間を感じていた方
- Exy-Panel ONEを最大限活用したいユーザー
裁量トレードと自動売買を組み合わせたハイブリッド型トレードパネルEA「Exy-Panel ONE」に搭載されている、ブレイクイーブン(SL建値移動)機能について、紹介していきます。
ブレイクイーブン機能(建値SL)とは?
ブレイクイーブン(Break Even)機能とは、「含み益が一定値に達した際に、ストップロス(SL)をエントリー価格に自動移動する」機能です。
これにより、建値で自動撤退できる状態を作り、損失ゼロでの逃げ道を確保できます。
✅ “エントリー後に伸びたが、反転して損切り...” という悲劇を防ぐ機能!
パネル上の設定により、任意のpips以上の含み益が出た時にSLを建値へ移動させる仕組みです。
パネル設定の解説|建値移動機能(ブレイクイーブン)発動条件と調整幅
建値移動機能(ブレイクイーブン)は、初期設定では無効(false)になっています。
利用を行う場合は、以下の画像の通り、
■建値移動機能 true=有効 false=無効■ をtrueに変更してください。
含み益の条件(建値移動トリガー)
▶︎ 「利益がXpips以上になった場合に発動」
ここでは、建値移動機能(ブレイクイーブン)を発動するための「含み益ライン(pips)」を設定します。
例:20と設定した場合 → 含み益が20pipsに達した瞬間に、建値移動の条件が成立します。
建値からの安全幅(オフセット)
「建値 + Ypips の位置にSLを移動。※基本は0」
ブレイクイーブンを発動したあと、SLを建値よりも上下にどれだけ“ずらす”かを設定します。
例:2と設定した場合 → 建値よりも+2pips有利な位置にSLを設定(安全に利確を狙う)
「ずらし幅」を設定することで、**“建値ちょい上(または下)で刈られる事故”**を回避しやすくなります。
実際のパネル挙動|自動SL移動の流れ
- ポジションが「利益がXpips以上になった場合に発動」を超える含み益に到達すると…
- SLがエントリー価格(または指定オフセット)に自動で設定される
- 以後、相場が建値に戻ると、自動で同値撤退(または微益確定)される
→ すべてのポジションに対して同時適用可能。手動操作なしで安全確保!



注意点とQ&A
Q. 相場が一時的に建値に戻って損切りされることはありますか?
A. はい、あります。ブレイクイーブン発動後は「縦値撤退モード」になるため、相場が反転して建値に戻ると損切り(または微益撤退)される場合があります。
→ 建値からの安全幅(オフセット)の設定で“刈られにくい”建値を設けるのがポイントです。
Q. 建値移動はBUYとSELL両方に対応していますか?
A. はい、BUYポジション・SELLポジションいずれにも対応し、設定された条件で自動で移動します。
Q.トリガー到達後すぐに建値移動されない場合は?
A. EAは1秒ごとの監視タイミングで条件をチェックします。ティックが入らないなどのタイムラグがあると、遅延が発生する場合があります。
Q. 途中でパラメータを変えた場合はどうなりますか?
A. パネルを再起動またはパラメータを変更した時点から新しい設定が反映されます。ポジション単位で管理しているため、既存の建玉に影響するかはEAの設計次第です。
Q. 自分でSLを設定した場合、ブレイクイーブンはどう動きますか?
A. SLを自分で設定していた場合でも、ブレイクイーブン条件を満たせば、EAがSLを自動で上書きします。
- 有利な位置にSLを置いていた場合(例:建値より上) → EAによって建値(またはオフセット)に戻され、結果的にSL位置が“下がる”ことがあります。
- 不利な位置にSLを置いていた場合(例:建値より下) → EAが“有利な位置”に上書きするので、リスク軽減になります。
Q. ブレイクイーブンで1つのナンピンポジションが決済されたあと、再度ナンピンされることはありますか?
A.はい、あり得ます。
Exy-Panel ONEでは、ナンピンは「同一マジック・同一通貨・同方向の最新ポジション」に基づいて行われます。
そのため、1つのポジションがブレイクイーブンで決済されたあと、残っているポジションを基準にナンピン条件を再度満たした場合、新たなナンピンが発動する可能性があります。
ただし、注意点があります。
注意ポイント
- ナンピンを有効にしている場合、1つのポジションが決済された後も、ナンピン条件が残っていれば新たなポジションが追加される可能性があります。
- 建値SLとナンピンは独立して機能するため、個別の意図を持って設定しましょう。
戦略によっては「ブレイクイーブンで決済された直後に再ナンピン→再ブレイクイーブン発動」というループも起こり得るため注意が必要です。 - 一括利確・一括損切のロジックとは別の動きになるため、ブレイクイーブンを活用することで、一部ポジションのみ“個別撤退”が発生しやすくなります。
参考
裁量的に「分割決済」「保険的撤退」を狙いたい場合には有効ですが、ポジション全体の一貫した戦略を重視したい場合は、設定方針を慎重に検討しましょう。
EAはポジション単位でSLを管理しています。1つのポジションだけが条件を満たし建値で決済された場合、残りのポジションには影響せず、それぞれの条件でブレイクイーブンが独立して発動します。
→ すべてのポジションに対して、個別のタイミングでBEが適用されると理解してください。
(参考) ナンピンの条件(Exy-Panel ONE仕様)
Exy-Panel ONEでナンピンエントリーが行われる条件は以下の通りです。
ナンピン条件
- 同一マジックナンバー
- 同一通貨ペア
- 同一方向(BUYかSELL)
- ナンピンが有効化されている
- 最新のオープン中ポジションが存在する(=ベースとするポジションがある)
- 設定されたナンピン条件(pips間隔・ロット倍率など)を満たす
- 最新のオープン中ポジションの価格、ロット倍率をもとに新たなナンピンポジションを決定
Exy-Panel ONEのブレイクイーブン機能 まとめ
Exy-Panel ONEのブレイクイーブン機能は、裁量トレードにおける“心理的な余裕”を大きく生み出す仕掛けです。
損を小さく・利を伸ばす。その第一歩として、ぜひ建値SL機能を活用してみてください!
まとめ
- 損失リスクを最小限に抑えたい裁量トレード時に効果的
- 利益確保の自動化が可能
- MT4の手動建値移動を行うときの手間を解決できる
次回は「損切モードと資金%・固定金額の設定」についても徹底解説します!