こんな方におすすめ
- FX攻略ブログや、FXトレーダーのtwitterなどをチェックしている中で「節目(ふしめ)」が何なのかイマイチわからない初心者の方
- FXチャート分析を始めて、チャートの節目の見つけ方を知りたい方
- 節目を狙って、FXのトレードをしようと考えている方
FXチャート分析をしていく上で、今後も「節目」はずっと出てくるでしょう。
FXでのエントリー判断理由、損切りや利確の理由などチャート分析やFX取引のシナリオを作る上でも知っておくべきことです。
今日は、FXチャート分析で言うところの「節目」とは何か、チャートの節目はどんなところなのか、節目を見極める5つのポイントに付いてFX初心者向けに解説します。
FXチャート分析における節目とは、相場の値動きの転換点
世間一般的に、節目(ふしめ)とは以下のような意味で使われます。
節目(ふしめ)とは
- 竹や材木などの節となっている部分
- 物事の区切りとなるところ
FXのチャート分析では、2番目の「物事の区切りとなるところ」という意味で使われています。
つまり、FXでの節目とは「FXチャート上の相場の値動きの転換点」や「チャート上で相場が反転しやすい世界中の投資家たちに注目されている価格・価格帯」のことを指します。
FXのチャート分析をする上で、大きく相場は以下の3種類に分類できます。
FXの相場3種類
- 上昇トレンド相場…チャートを見ていると上昇方向に右肩上がりで価格が推移する相場のこと。
- レンジ相場…一定のレンジ(距離、価格)内でいったり来たり価格が推移する相場のこと。ボックス相場ともいう。
- 下降トレンド相場…チャートが下降方向に右肩下がりで価格が推移する相場のこと。
こちらは、MT4で表示したユーロドルの日足チャートです。
この上昇トレンド・レンジ・下降トレンドの3種類は、大きな時間足(月足、週足、日足など)だけでなく、小さな時間足(4時間足、1時間足、30分足、5分足など)でも日々繰り返しながらFXのチャートは波のように動いています。
この切り替わりのポイントや、レンジ相場の高値・安値など世界中の投資家が着目するポイントであり「節目」なのです。
初心者がFXチャートの節目を探す5つのポイント
FXチャート上における節目は、相場の転換点や世界中のトレーダーに意識されるポイントだと言うことはお伝えしました。
その、FXチャートの節目を探す中で以下の5つのポイントが有効です。
FXチャートの節目の5つの探し方
- 過去に何度かチャートが反転している価格帯にラインを引いてみる
- 価格の末尾が「00」の価格を見てみる
- フィボナッチ・リトレースメントを活用してみる
- トレンド相場でトレンドライン・チャネルラインを引いてみる
- 代表的なチャートパターン「三尊」「ダブルトップ」に着目する
それぞれのFXチャートの節目を探すポイントについて見ていきましょう。
FXチャートの節目ポイント①過去に何度かチャートが反転している価格帯にラインを引いてみる
レンジ相場、トレンド相場や節目を探していく上でMT4でチャートを眺めていても、なかなか見つからないし未来のことはわからないじゃないかと思う初心者トレーダーの方もいるでしょう。
まずは、過去に何度かMT4のチャート上で注目している通貨ペアのチャートの、何度かチャートが反転している価格帯に水平線(ライン)を引いてみましょう。
月足や週足・日足など大きな時間足の反転したポイントのほうがより、世界中のトレーダーに注目されますので、大きい時間足からみていくのがいいでしょう。
MT4のチャート上に水平線(ライン)を引いてみることで、チャートの節目を見つけるポイントになります。
たとえば、このMT4のポンド円の2017年7月頃からの日足チャート。あまり、綺麗じゃないかなと思えるかもしれませんが、水平線(ライン)をMT4のチャート上に引いてみると。
このようなチャートになります。
黄色の丸のあたりやそれ以外の所も、何度も意識されているということがわかりますね。
過去に、何度か反転しているポイントをまずは、結んだ1本の線を引いてみることが有効です。
そのまま2016年1月頃の過去に遡って見るとどうでしょう。
先程引いた水平線のあたりで、チャートが反転している所もありますね。
このように、水平線を引くことで「どのあたりの価格帯がFXで意識されている節目・ポイントなのか?」ということを見極める1つの材料になります。
FXにおける節目やラインが完全ではないと納得がいかないかたは
私は、FXを始めた当初算数や数学のようにこのラインに答えがあるものだと、なぜか思い込んでいました。
世界中の多数のFXトレーダーが儲けを出すために相場に参加しています。損をしたい人がいない以上、ここは人と人との戦いの場。
この節目で様々な投資家たちの思惑が交差します。
FXでの投資対象となる為替通貨ペアのチャートでの値動きで、意識されるラインや価格帯で買い圧力と売り圧力の拮抗が生まれます。
だからこそ、レンジ(ボックス)相場が生まれるのです。
意識される価格帯が強ければ、手前でそこを狙った機関投資家やFXトレーダーが一気に買いを入れたり。
その価格を抜けた~!と個人投資家が喜んだところで機関投資家が全ての個人を焼き尽くすために逆方向に一気に相場を動かしたり。
大事なのは、ここで節目がわかったりラインが引けたからと言って、必ず反発するわけでもなくそこでの立ち回りが大切ということ。
そのあたりの点については長くなりそうなので、また別の記事で紹介したいと思っています。
FXチャートの節目ポイント②価格の末尾が「00」の価格を見てみる
FXチャートの節目を見つけていく上での着目ポイントの2つ目は、価格の末尾が「00」の価格に着目してみるということです。
末尾が「00」というのは、110.00円などのピッタリの数字・キリ番ということで価格としての節目ということになります。
こちらは、MT4でドル円の月足チャートに、末尾が「00」のキリ番となる価格の中でも、5の倍数である、100円、105円、110円、115円、120円、125円、130円に水平線(ライン)を引いてみました。
見ていただくとわかると思いますが、やはり100.00円はチャートの上側・下側どちらからも意識されているのがわかりますね。
同時に表示できていませんが、100.00円は誰もが意識せざるを得ない価格で、この前にも相場が反転する節目として意識されました。
テレビのニュースなどでも、「為替のニュースです。ドル円の価格が100.00円を超えて上昇してきました…アメリカは…」などと取り上げられるような価格はFX取引での注文が固まりやすいということです。
参考)MT4ドル円日足チャートでも00ラインは意識されている
こちらは、日足でのチャートです。節目となる00線では、やはり何度も反発が発生していますね。
今回はドル円のFXチャートを例にしましたが、円関係以外のどの通貨ペアでも00ラインは投資家に意識されていることを感じることが出来ると思います。
FXチャートの節目ポイント③フィボナッチ・リトレースメントを活用してみる
FXチャートの節目を見つけていく上での着目ポイント3つ目は、フィボナッチ・リトレースメントを活用してみるということです。
フィボナッチ・リトレースメントが、MT4で初心者でも最も利用しやすいフィボナッチツールと言えます。
先程のボンド円で水平線(ライン)を引いたMT4チャートにフィボナッチ・リトレースメントを引いてみたのがこちら。
赤い線が、FXチャート節目ポイント1で自分で引いてみた水平線。
黄色い線が、直近の高値・安値をフィボナッチ・リトレースメントで引いた線です。
フィボナッチ・リトレースメントは、高値と安値の間にフィボナッチ数列(黄金比)である、23.6、38.2、50.0、61.8、76.4をチャート上にラインとしてを自動で引いてくれという便利なツール。
フィボナッチは、このように意識される節目となるポイントを予測する上で世界中のFXトレーダーや機関投資家が利用しています。
トレンド、レンジどちらでも利用できるのと、フィボナッチ・エキスパンションを利用すればトレンド予測もできたりもしますので、活用してみると良いですね。
FXチャートの節目ポイント④トレンド相場でトレンドライン・チャネルラインを引いてみる
FXチャートの節目を見つけていく上での着目ポイント4つ目は、トレンドライン・チャネルラインを引いてみるということです。
トレンドラインは、水平線(ライン)を斜めにしたような直線のことです。
では実際に先程のポンド円のFXチャート上に、トレンドラインとチャネルラインを引いてみましょう。
このように、並行したトレンドラインを引いてみることで、水平線と同様にFXチャートが反発する節目を見つける手がかりになることがあります。
例えば、149.060から140.500までの下落を見てみましょう。
FXチャートの節目になる可能性があった理由
- その前の152.564~の下落幅が約850pipsとなっている
- チャネルラインとぶつかる位置にともかさなっている
- 引いていた水平線とも交わるところである
- フィボナッチの50.0とも重なるポイントである
上記はアップにしたものですが、より遠目に見たチャートはこちら。
このチャネルラインについては、なかなか綺麗に引けるようなところは少ないかもしれませんが、きれいに見える所=見ている人が多い所でもあります。
今回のように、フィボナッチや水平線などと複合して条件が揃う場合などは、より確度が高い判断理由になると言ってもいいですね。
FXチャートの節目ポイント⑤代表的なチャートパターン「三尊」「ダブルトップ」に着目する
FXチャートの節目を見つけていく上での着目ポイント5つ目は、「三尊(ヘッド&ショルダー)」「逆三尊」、「ダブルトップ」「ダブルボトム」というFXチャートの節目で出やすいチャートパターンに着目するという方法です。
主にトレンドの終焉時=相場の節目に出ると言われていて、どちらも「ダウ理論」というチャート分析の基礎でトレンド継続の特徴を表す理論が崩れた場合に発生するローソク足の形状です。
三尊・ダブルトップの特徴
- 三尊(ヘッド&ショルダー、トリプルトップ)…3つの山のような形を形成して、相場の天井圏などで出やすい形。真ん中の山が最も高い位置で、3つ目の山は真ん中の山(高値)を更新できずに落ちていく。人の頭と肩に似ていることから、真ん中が頭(ヘッド)、左右が肩(ショルダー)でヘッド&ショルダーとも呼ばれています。両肩の位置が平行だったり、トレンド中に出来ると斜めだったりの変則的な形もあります。ネックラインと言われる「山と山の間の谷の部分を結んだライン」が強く意識され、このネックラインを下回ると一気に落ちていくチャートパターンも多い。逆三尊は、反対に真ん中の谷が最も深い(安値)の形。
- ダブルトップ…こちらは、山が2つ出来るような形で三尊と同じく見かけやすい形。高値を更新しきれずに、前回高値と同等または手前で反発されて落ちていく。三尊と同じく真ん中の谷の部分をネックラインと呼び、ネックラインを下回ると一気に下落トレンドに切り替わるチャートパターンが見られる。
三尊、ダブルトップともに、ネックラインを割って下落に映ると、ネックライン以上の価格幅と同等位下がるのが目安と言われたりもします。
また、ネックラインがレジサポ転換して、抜けた後は上昇の抵抗になるというケースも多いですので、FXにおいてチャートの節目として意識されるポイントにもなります。
節目でFXチャート上に出ている三尊とダブルトップの例
こちらは、2019年1月以降のユーロドルのMT4チャートです。
中央の黄色の線で3つの山を描いたものが「三尊(ヘッド&ショルダー)」、右側の赤い線で書いた2つの山が「ダブルトップ」です。
どちらもきれいな形で、ネックラインも強く意識されていることがわかります。
こちらは日足でのチャートの様子ですが、4時間足や1時間足、短い5分足のチャートなどでも同じように相場の転換点ではこのようなチャートパターンが発生することがあります。
FXチャートでの節目を探すポイントの1つとして、知っておくとFX取引時の立ち回りも変わってくるでしょう。
まとめ
FXチャートの節目(ふしめ)とは?初心者にわかりやすい5つのポイントと探し方を解説してきました。
FXチャートの節目とは? まとめ
- FXチャートの節目とは、「FXチャート上の相場の値動きの転換点」や「チャート上で相場が反転しやすい世界中の投資家たちに注目されている価格・価格帯」のことを指す。
- 初心者が覚えておきたい5つのポイント、「過去に何度も反転している価格帯にラインを引く」「価格の末尾「00」に注目」「フィボナッチ・リトレースメントの活用」「トレンドライン・チャネルラインを引いてみる」「三尊やダブルトップなどチャートパターンを知る」
- 相場に絶対はない為、節目になりやすいポイントを抑えつつFX取引を行っていきながら相場観を養う。
FXチャートで節目になりやすいポイントは、世界中の相場参加者同士の売りと買いが拮抗する価格帯です。
強い節目であればあるほどそのポイントでレンジとなりやすく、レンジが長引けば長引くほど、レンジブレイク後に大きなトレンドができやすい特徴があります。
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